シャンプーは、何を基準に選んでいますか?
CMのイメージ、価格、香り、手触りなどといったところでしょうか。
毎日使うシャンプーは、髪のみならず頭皮との関係も考えて選びたいものです。

最近はノンシリコンシャンプーが流行していますが、本当に髪や頭皮に良いのでしょうか?

シャンプーについてあらためて考えてみましょう。


シャンプーの成分

シャンプーは様々な原料を組み合わせて作られていて、それらが「成分」と呼ばれるものです。
現在は薬事法により、使っている成分の全表示が義務づけられていますので、シャンプーを買う時には必ずチェックしましょう。

成分表示について

成分表示は、含まれている量の多い順に表示されています。
シャンプーは基本的に水分が一番多く含まれるので、洗浄成分である界面活性剤は、たいてい水の次に表示されています。
そしてシャンプーの良し悪しは、この界面活性剤が左右するのです。
シャンプーには複数の界面活性剤が使われていますので、より多く含まれるものをチェックしましょう。

避けたい成分

  • ラウリル硫酸Na
  • ラウリル硫酸カリウム
  • ラウレス硫酸Na
  • ラウレス硫酸TEA

上記の成分は、それぞれ石油系合成界面活性剤のひとつで旧表示指定成分です。
旧表示指定成分とは、 旧厚生省が定めたアレルギーや湿疹等の皮膚刺激をおこす恐れのある成分のことです。

洗浄力が強く、必要な油分までとってしまい、乾燥や髪のきしみの原因となってしまいます。

まず「ラウリル」と「硫酸」がつく成分を避ければ、かなりの確率で髪や頭皮に良くないシャンプーを避けることができます。
そしてラウレス系成分(ラウレス硫酸Na、ラウレス硫酸TEA)が成分表示の上のほうにあるものも避けたほうが無難です。

安価で大量生産に向いていることから、テレビCMをやってるような有名なシャンプーにはこれらの成分が配合されている場合が多いです。

髪と頭皮に良いシャンプーについて

成分的にはアミノ酸系、ベタイン系など両性界面活性剤をつかったシャンプーがおすすめです。
例えば、ココイル加水分解コラーゲンKなど、○○ベタイン、ココアンホ○○、ココイル○○といったものです。

アミノ酸シャンプー

アミノ酸シャンプーは、主成分がアミノ酸系洗浄剤のシャンプーのことです。
お肌と同じ弱酸性なので、顔が洗えるほど低刺激で頭皮にも優しく、髪や頭皮のうるおいを奪いません。
またカラーの持ちがよいというのも嬉しい特徴です。
ただ強い洗浄成分が入っていないので、初めて使う場合には泡立ちが悪いと感じるようです。

ノンシリコンシャンプー

シリコンとは、化学反応によって作られる完全人工物のことです。
スキンケアやヘアケアに広く使われていて、キューティクルに付着しコーティングする作用があるので、手触り良く艶を出すなどの効果があります。
しかし髪をコートするだけで、髪を補修したり浸透して保湿するような効果はありません。
そのため、この成分に頼ったヘアケアを続けていると、髪の傷みを進行させてしまうことにもなります。

このシリコンを配合していないのがノンシリコンシャンプーです。
ノンシリコンシャンプーと質の良いコンディショナーを併用することで、髪は本来の健康を取り戻します。

ノンシリコンシャンプーと謳っていて、確かにシャンプーにはシリコン剤が入っていないけれど、安価なラウリル系の合成界面活性剤が多く含まれ、コンディショナーやトリートメントにシリコンが上位表示されているものも多くあります。
値段が高いだけで普通のシャンプーと変わりませんのでご注意下さい。

石鹸シャンプー

石鹸シャンプーは、合成界面活性剤が入っていない石鹸成分だけでできているシャンプーです。
もちろん石鹸シャンプーにも界面活性剤は入っていますが、合成シャンプーの合成界面活性剤とは大きく違うものです。
合成界面活性剤は非常に脱脂力が強いので、肌トラブルに原因になることはご存知でしょう。
界面活性剤も確かに洗浄力が非常に高く合成洗剤にも負けませんが、ある濃度以上に薄くなると急に洗浄力が無くなり、界面活性作用を失う特徴があるのです。
なので石鹸シャンプーは髪や地肌環境を損なわずに、髪自身がもつ自然治癒力で髪も健康になるのです。

ただ髪の汚れを落とすだけなので、洗い上がりの手触りが悪く、髪がきしんだようにも感じます。
しかしシャンプーとは本来、髪の汚れを落とすものであり、うるおいや手触りはコンディショナーで補充すればいいのです。

いかがでしたか?

髪や頭皮に優しいシャンプーは比較的価格が高いのが難点です。
しかし髪は女性にとって大変大切なもの、そして頭皮は肌の一部です。
スキンケアと同様に考えて、健康な髪と頭皮環境を維持するようにしたいですね。